人生の勝算 - 生き様がほとばしる -

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僕は、不遇や逆境が、むしろ這い上がるためのバネになるということ、そして、正しい努力が必ず報われるということを自らの人生を通じて証明したいと思っています。

「人」に負けたくないのではなくて、あくまで、自分に課された「運命」に屈したくない。これが、生きる上での根源的なモチベーションであり、SHOWROOMを立ち上げ成長させる上での原動力になっています。

 

SHOWROOM前田さんの原体験からコミュニティービジネスに関する洞察、人に好かれるにはなど盛りだくさんの内容です。そして何より、前田さんの生き様が本のなかから飛び出してくる熱量の高い本です!!

本を読んで、自分に引っかかりがあったところを書いていきます。

 

スナックはなぜつぶれないのか?

 コミュニティが深まる要素として、前述の①余白があること、②クローズドの空間で常連客ができること、以外に、③仮想敵を作ること、④秘密やコンテクスト、共通言語を共有すること、⑤共通目的やベクトルを持つこと、の三つがあります。

 前田さんは、このコミュニティが深まる要素を、スナックの観察を通して抽象化して解説してくれます。抽象化するまで思考を深められるところが、すごい。

 

スナックでは、ママは別に完璧ではないんです。「余白」があるんです。時にはママが酔いつぶれて、常連客が「もうしょうがないなー」とグラスを洗ったりするんです。

「モノ」消費ではなく、「ヒト」が消費理由になり、その絆で、常連客がついてくるのだと。

スナックでは、ママの未完成な感じが、共感を呼び、その未完成な余白ばりばりのママを応援しようと仲間ができ、コミュニティが強くなっていく

前田さんは、AKBも「強いコミュニティ」として、例に挙げられています。

 AKBにおいては、この余白こそが逆に武器になります。

余白があるからこそ、ファンは自分が応援してあげないと、助けてあげないとダメだ、という気持ちになります。

ダンスが下手だけれど頑張る姿に、コンプレックスを克服していく過程にファンが一緒になって熱狂するのです。

 いまは、他人の完璧な物語 を消費することに需要は少ない。時代としても、参加することへの価値が高まってきています。

一緒に参加してアイドルを応援したい!!その熱量がコミュニティを強くするのだと感じます。

「参加」できるというのは一つのポイントです。前田さんも記載されていますが、西野さんも、『えんとつ町のプペル』という絵本を大ヒットさせた背景は、「お客さんを中の人にした」「絵本をつくることへ参加させた」ことが大きかったと思います。クラウドファンディングで出資者を募ったのも、応援してくれる人1万人をつくれたことが大きかったのです。

 

コミュニティが深まる要素の③から⑤ですが、

まず、永続する「村」を作るという発想が、あらゆるサービス、あらゆるコンテンツを世に出していく上で重要になると思っています。

村長が頼りなかったとしても、村民で結束しあい、同じルール(④秘密やコンテクスト、共通言語を共有すること)を共有して、同じ敵(③仮想的)に立ち向かいます。

AKBはこの濃いーコミュニティづくりが抜群にうまい印象です。

いままで漠然とAKBって「会いに行けるアイドル」というコンセプトが新しくて、アイドルを身近に感じて一緒に成長している感じがいいのかなーと漠然と思っていました。

しかし、前田さんの高度に抽象化されたコミュニティが深まる要素を受けて、なるほどと膝を何度たたいたか分かりません。

コミュニティビジネスに取り組まれている方、広告業界の方、これだけで『人生の勝算』必読です!!!

 

そこにストーリーはあるか?その人のストーリー消費が価値を上げる

いま、人々の消費スタイルが、単なるモノ消費・コンテンツ消費から、ヒト消費・ストーリー消費に移ってきています。そのことを前田さんはスナックの例で説明をしてくれました。そこには、ハイボールというモノを目的にいくのではなくて、ママや常連客との絡みなどの人間的つながりをもとめていくのです。

床屋さんなども、地元のお父さんのたまり場ですし、地元の主婦たちのたまり場としては、カーブスなんかもそうだと思います。↓

フィットネスのカーブス、幽霊会員をつくらずに収益を生む「逆転の発想」 | 山田英夫のビジネスモデル・ラボ | ダイヤモンド・オンライン

 

 もう一つ大切なことは、クオリティの定義が変わっていることを意識することです。

歌手で言えば、「歌がうまい」。果たしてそれだけでクオリティが高いと、いま、言えるのか。その定義が変わってきています。そういった、歌がうまいだとか芸術性が高いといったこと、それだけが価値になるのではなく、

コンテンツの供給側と受け取る側が心で繋がって、そこに絆が生まれる。コミュニティが生まれる。感動が生まれる。それがビジネスに転換されていく仕組みが、SHOWROOMです。

 

クオリティの定義はどう変わっていくのか。。。

 

人々がエンターテイメントに何を求めているのか。前田さんは明快に回答されています。

 

インタラクション。その一点です。

 

現代のクオリティコンテンツとは、プロがお金をかけて練り上げた完成品ではなく、その先にあるファンとのインタラクションがきちんと綿密に設計・実行されたものである、という価値観を、SHOWROOMを通して再定義しています。

 

セールスパーソンへ向けて

 本の後半部分ではUBS証券でのことも書かれています。

ここからは特に、営業マンにはとても参考になります。前田さんが憧れた上司、宇田川さんの話が出てきます。

宇田川さんは

 

「人を好きになる天才」

 

受付の方がファンになるくらいですから。それはもう生半可なことではない。でも、やっていることは名前を覚えたり挨拶したりと単純なことなんです。でも、実際に徹底的にやっている人は本当に数%くらいだと思います。

 

「人を好きになる」単純だけど難しいんですよね。自分からこういう努力をしないと、人はついてきてくれないし、売れるものも売れない。何より、他者への想像力が皆無状態で、人からの印象が良くなるはずがないですよね。

 

 

前田さんは、UBS証券の新人時代に、何度も電話をかけ続けても出てさえもらえなかったそうです。

そんなときに 、上司からの助言で電話営業で、自分が与えたいものばかり目が向いていたと反省し、お客様が求めているものを考え始めたと。

 

要は、お客様のニーズの見極めがすべて!!

 

電話一本でも、「どれくらいの時間で、なにを、どうやって」など、他者への想像力を働かせて、その人のニーズに合わせること。これを徹底的にこだわってやれるかは営業にとって一番大切だと思います。

 

やばいです。。。書きたいことが多すぎて困ります。。。笑

 

 

人の3倍の密度で生きる

『人生の勝算』何度でも読みたくなる本です。この本やTwitterでの発信から感じる、前田さんは「継続して圧倒的努力ができる人」です。そして、自分を徹底的に見つめて、自分の人生のコンパスを持ち、そこがぶれない。もうどうやってもぶれない。生ききっています。

 

 

前田さんの圧倒的熱量と努力が本の中から溢れ出てきて背中を押された気がします。

同じ1987年生まれ30歳として、「自分の軸をぶらさずに圧倒的密度で生ききって、世界を獲る」。

 

 

最後に一言。エピローグ… 泣けます

 

人生の勝算 (NewsPicks Book)

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